公開日:2025年3月11日
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「ISO9001改訂の進捗はどうなっている?」「今後の発行予定時期は?」「改訂版規格への移行はいつまでに実施すれば良い?」
ISO9001の改訂について気になっていたり、どう動けば良いか知りたいご担当者様は多いと思います。
この記事では、改訂版ISO9001規格の最新の進捗状況や今後のスケジュール、変更内容、そして必要な準備や移行手続きについて説明します。
また、この後も新たな情報が発表され次第、メールマガジンにて最新記事を配信しますので、ISOご担当者様・これからご取得を考えている担当者様は、お気軽に以下のフォームからご登録ください!
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現在、新規格は「原案(CD:Comittee Draft)」状態です。
また、この原案(CD)について、専門委員会への意見照会(コンサルテーション)が行われており、今年(2025年)3月中旬にはコメントの受付が終了します。(下表参照)
ステージ | 登録 → | メインアクション開始 → | メインアクション完了 → | 差し戻し or | 放棄 or | 続行 |
---|---|---|---|---|---|---|
提案 ↓ | 2023年 ISO9001:2015の改訂が決定 |
|||||
準備 ↓ | 2023年11月 TC/SCの作業プログラムに新プロジェクトを登録 | 2023年12月 作業原案(WD)作成 | 2024年1月 WDへのコメント受付終了 | ー | ー | WDを委員会原案(CD)として登録することを承認 |
委員会 ↓ | 2024年4月 委員会原案(CD)を登録 | 2024年4月 CDへの意見照会(コンサルテーション)開始 | 2024年6月 CDへの意見照会(コンサルテーション)終了 | 2024年7月 CDを作業グループに差し戻し | ー | ー |
委員会2 ↓ | 2025年1月 第2次委員会原案(CD2)を登録 | 2025年1月 CD2への意見照会(コンサルテーション)開始 | 2025年3月 CD2への意見照会(コンサルテーション)終了 | 202X年XX月 CD2を国際規格案(DIS)として登録することを承認 |
||
照会 ↓ | 202X年XX月 国際規格案(DIS)を登録 | 202X年XX月 DIS投票開始(12週間) | 202X年XX月 DIS投票終了 | 202X年XX月 DISを最終国際規格案(FDIS)として登録することを承認 |
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承認 ↓ | 202X年XX月 最終国際規格案(FDIS)を登録 | 202X年XX月 FDIS投票開始(8週間) | 202X年XX月 FDIS投票終了 | 202X年XX月 FDISを国際規格として承認 |
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発行 | 202X年XX月 ISO9001改訂版を発行 |
今後、この原案(CD)は「国際規格案(DIS:Draft International Standard)」→「最終国際規格案(FDIS:Final Draft International Standard)」を経て、順調に改訂作業が進行すれば、来年2026年内には改訂版が発行されると考えられます。
ただ、進捗や専門委員会の検討結果次第では時期が変わる可能性もありますので、こまめに最新情報をチェックするようにしましょう。
東京スタンダードでは、ISO9001改訂に関して、メールマガジンにて最新情報をお知らせいたします!ぜひ以下のフォームからご登録ください。
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具体的な改訂内容は未公表ですが、「リスク及び機会の要求事項に関する改善」など6つの項目が改訂作業へのインプット項目として挙がっています。
改訂作業へのインプット項目
また、ISO9001やISO14001(環境マネジメントシステム)などのマネジメントシステム規格は共通のベースを持つため、今後ISO9001だけでなく、ISO14001やISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)等にも影響が及ぶ可能性も考えられます。
移行審査を受けるためには、改訂版の規格に準拠したシステムの構築と、一定期間の運用が欠かせません。
会社の現場・実態に合ったマネジメントシステムにするために、改訂準備は以下の手順で行ってみましょう。
ISO9001 改訂の手順
まずは、改訂版の内容・意図をしっかり理解することが大切です。実はISO9001(要求事項)の改訂とともに、ISO9000(基本及び用語)も改訂作業中なので、どちらの変更内容も確認するようにしましょう。
改訂版の要求事項と、現在QMSで行っている取り組みとのギャップを明確にしましょう。
2で、改訂版が求めることと現状とのギャップがわかったら、どのような取り組みを追加すべきか、変更すべきか、明らかにしましょう。
3で取り組む内容を決定したら、それをどのような方法で行うかを決定します。
改訂版の規格を基準とした仕組みが構築されたら、実際に運用しましょう。3カ月程度が目安です。
改訂版の規格を基準としたQMS運用状況を内部監査でチェック・マネジメントレビューを行いましょう。
直近で規格改訂があったISO/IEC27001の移行期間は、改訂版が発行された2022年10月31日~2025年10月31日までの丸3年間でした。(現在も移行期間中)
そのため、今回のISO9001改訂版への移行審査も改訂日から3年以内に審査を受け、認証登録まで終了する必要があると考えられます。(下図参照)
例えば上図の場合(2026年9月に改訂版が発行された場合)、半年~1年の構築・運用後、移行期限(上図の場合2029年9月)までに移行審査を受ける必要があります。
ただここで気を付けなければいけないのが、審査が移行期限直前の場合、認証登録の手続きが期限までに間に合わない可能性があります(指摘の是正処置や認証登録が可能か判定する時間があるため)。
なるべく余裕をもって、移行期限の1年前~遅くとも3カ月前までには移行審査を受けるようにしましょう!
また、これから認証取得を考えている企業様の場合、改訂後しばらくは現行版(2015年版)での審査・認証登録を受け付ける認証機関も多いため、まずは現行版で審査を受けることができます。
ただ、どこかで必ず移行することにはなるので、改訂の動向はチェックしてみてください。
今回は現時点(2025年3月)でのISO9001の最新改訂情報をお伝えしました。
今後も情報が更新され次第、メールマガジン登録者様に最新状況をお知らせいたします。
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・日本規格協会グループ「ISO9000ファミリー 開発の経緯」ISO 9001(品質マネジメントシステム-要求事項)改訂状況
https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0500/index/dev/iso_iso9000_keii/
・ISO「ISO/CD 9001.2」Life cycle
https://www.iso.org/standard/88464.html
2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、グループ年間審査件数5,300件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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