更新日:2025年10月21日
公開日:2025年3月11日
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この記事で解決できる課題
「ISO9001の改訂が近づいているらしいけれど、いつ発行されるの?」
「改訂されたら、うちの会社は何をすればいいの?」
「移行審査までに、どのくらい準備期間が必要なの?」
ISO9001の改訂について気になっていたり、どう動けば良いか知りたいご担当者様は多いと思います。
この記事では、改訂版ISO9001規格の最新の進捗状況や今後のスケジュール、変更内容、そして必要な準備や移行手続きについて説明します。
また、この後も新たな情報が発表され次第、メールマガジンにて最新記事を配信しますので、ISOご担当者様・これからご取得を考えている担当者様は、お気軽に以下のフォームからご登録ください!
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現在、新規格は「国際規格案(DIS:Draft International Standard)」という草案が発行された状態であり、最終国際規格案(FDIS)の発行に向け、投票が行われています。
今後は、下記の流れで2026年9月にISO9001の改訂版が発行される見通しです。
ISO9001規格が発行されるまでの今後の流れ
ステージ | 登録 → | メインアクション開始 → | メインアクション完了 → | 差し戻し or | 放棄 or | 続行 |
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提案 ↓ | 2023年 ISO9001:2015の改訂が決定 |
|||||
準備 ↓ | 2023年11月 TC/SCの作業プログラムに新プロジェクトを登録 | 2023年12月 作業原案(WD)作成 | 2024年1月 WDへのコメント受付終了 | ー | ー | WDを委員会原案(CD)として登録することを承認 |
委員会 ↓ | 2024年4月 委員会原案(CD)を登録 | 2024年4月 CDへの意見照会(コンサルテーション)開始 | 2024年6月 CDへの意見照会(コンサルテーション)終了 | 2024年7月 CDを作業グループに差し戻し | ー | ー |
委員会2 ↓ | 2025年1月 第2次委員会原案(CD2)を登録 | 2025年1月 CD2への意見照会(コンサルテーション)開始 | 2025年3月 CD2への意見照会(コンサルテーション)終了 | 2025年6月 CD2を国際規格案(DIS)として登録することを承認 |
||
照会 ↓ | 2025年6月 国際規格案(DIS)を登録 | 2025年8月27日 DIS投票開始(12週間) | 2025年11月19日 DIS投票終了予定 | 2026年4月頃予定 DISを最終国際規格案(FDIS)として登録することを承認 |
||
承認 ↓ | 2026年4月頃予定 最終国際規格案(FDIS)を登録 | 202X年XX月 FDIS投票開始(8週間) | 202X年XX月 FDIS投票終了 | 2026年9月頃予定 FDISを国際規格として承認 |
||
発行 | 2026年9月頃予定 ISO9001改訂版を発行 |
国際規格案。規格の草案段階
最終国際規格案。正式発行前の最終確認版で、この段階でほぼ内容が確定し、大きな変更はありません。
ISO9001を基にした日本産業規格。ISO規格を日本語に翻訳し、日本の産業規格として発行したもの
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今回のISO9001改訂は、附属書SL(マネジメントシステム規格の共通テキスト)の改訂に合わせた変更が中心です。
重要なのは、規格の目的や基本的な構成に大きな変更はないという点です。
つまり、現在ISO9001:2015を運用されている企業様にとって、根本から仕組みを作り直す必要はありません。
ただし、一部の要求事項が追加・明確化されているため、それらに対応した準備が必要となります。
今回の改訂では、以下のような変更が加えられています。
これまで追補として扱われていた気候変動に関する内容が、正式に規格本文に統合されました。
組織は、品質マネジメントシステムに関連する課題として、気候変動が及ぼす影響を考慮することが求められます。
実務への影響
気候変動対応に向けたISOマネジメントシステム規格の追補版が発行されました。これまでの要求事項から何が変わったのか、改訂をうけて組織が取り組むこと、審査で確認されるポイントなどをわかりやすく解説しています。
トップマネジメントに対して、「品質文化及び倫理的行動を促進する」という新たな要求事項が追加されました。
これは、トップマネジメントが「言葉で示す」だけでなく「行動で示し」、「仕組みで定着」させることが求められています。
求められる取り組み例
従来は一緒に記載されていた「リスク及び機会への取り組み」が、6.1.2「リスクへの取り組み」と6.1.3「機会への取り組み」に分離されました。
また、リスクや機会を「決定」するだけでなく、「分析・評価」を行い、適切な対応策を講じることが求められます。
変更の意図・内容
求められる取り組み例
6.3「変更の計画策定」に、以下の3つが新たに追加されました。
変更管理をより確実にするため、これらの要素を変更計画に組み込んでいきましょう。
実務への影響
7.3「認識」において、「組織の品質文化及び倫理的行動」について認識することが追加されました。
教育等を行い、組織で働くすべての人が、自社の品質文化や倫理的行動の意義を認識できるようにすることが求められます。
求められる取り組み例
上記の主要な変更点以外にも、規格全体で以下のような修正が行われています。
・「文書化した情報を維持しなければならない」
→「文書化した情報として利用可能な状態にしなければならない」
・「文書化した情報を保持しなければならない」
→「証拠として、文書化した情報を利用可能な状態にしなければならない」
再度になりますが、基本的な考え方は変わりません。
細かな変更点については、改訂版の規格書発行後に詳細を確認し、自社のQMSへの影響を個別に検討していきましょう。
ISO9001の改訂と並行して、ISO9000(品質マネジメントシステム-基本及び用語)も改訂されています。
ISO9001の要求事項を正しく理解するためには、ISO9000の用語や概念の理解も重要です。改訂準備の際は、両方の規格を確認するようにしましょう。
ISO9000(品質マネジメントシステム-基本及び用語)規格が発行されるまでの今後の流れ
移行審査を受けるためには、改訂版の規格に準拠したシステムの構築と、一定期間の運用が欠かせません。
会社の現場・実態に合ったマネジメントシステムにするために、改訂準備は以下の手順で行ってみましょう。
ISO9001 改訂の手順
まずは、改訂版の内容・意図をしっかり理解することが大切です。前述したように、ISO9001(要求事項)の改訂とともに、ISO9000(基本及び用語)も改訂作業中なので、どちらの変更内容も確認するようにしましょう。
改訂版の要求事項と、現在QMSで行っている取り組みとのギャップを明確にしましょう。
2で、改訂版が求めることと現状とのギャップがわかったら、どのような取り組みを追加すべきか、変更すべきか、明らかにしましょう。
3で取り組む内容を決定したら、それをどのような方法で行うかを決定します。
追加・変更すべき取り組む内容や、方法が明確になったら、関連する文書や記録を見直し、更新しましょう。
改訂版の規格を基準とした仕組みが構築されたら、実際に運用しましょう。3カ月程度が目安です。
改訂版の規格を基準としたQMS運用状況を内部監査でチェック・マネジメントレビューを行いましょう。
直近で規格改訂があったISO/IEC27001の移行期間は、改訂版が発行された2022年10月31日~2025年10月31日までの丸3年間でした。
そのため、今回のISO9001改訂版への移行審査も改訂日から3年以内に審査を受け、認証登録まで終了する必要があると考えられます。(下図参照)
例えば上図の場合(2026年9月に改訂版が発行された場合)、半年~1年の構築・運用後、移行期限(上図の場合2029年9月)までに移行審査を受ける必要があります。
ただここで気を付けなければいけないのが、審査が移行期限直前の場合、認証登録の手続きが期限までに間に合わない可能性があります(指摘の是正処置や認証登録が可能か判定する時間があるため)。
なるべく余裕をもって、移行期限の1年前~遅くとも3カ月前までには移行審査を受けるようにしましょう!
また、これから認証取得を考えている企業様の場合、改訂後しばらくは現行版(2015年版)での審査・認証登録を受け付ける認証機関も多いため、まずは現行版で審査を受けることができます。
ただ、どこかで必ず移行することにはなるので、改訂の動向はチェックしてみてください。
今回は現時点(2025年10月)でのISO9001の最新改訂情報をお伝えしました。
ISO9001:2026の改訂は、2026年9月に発行予定です。移行期限は発行から3年後の2029年9月までとなる見込みです。
改訂準備のポイント まとめ
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・日本規格協会グループ「ISO9000ファミリー 開発の経緯」ISO 9001(品質マネジメントシステム-要求事項)改訂状況
https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0500/index/dev/iso_iso9000_keii/
・ISO「ISO/DIS 9001」Life cycle
https://www.iso.org/standard/88464.html
・ISO「ISO/DIS 9000」Life cycle
https://www.iso.org/standard/9000
2023年東京スタンダード設立。エイエスアール株式会社、アームスタンダード株式会社、アフノールジャパン株式会社、QAICジャパン株式会社をグループ会社として持ち、ISO認証登録件数グループ合計5,500件以上の実績を持つ。長年の経験とノウハウを活かして、ISOをより活かすことができるお役立ち情報を発信。
記事の監修者
東京スタンダード編集部
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